2005年3月8日

今年はドレスデン大空襲から、ちょうど60年にあたります。そこでKempowskiの編んだ戦争記録 Echolotで、ドレスデン空襲を生き延びた人たちの記録を読んでいます。ドレスデンには東方からの難民が多かったため、死者数は正確にわかっていませんが、最近の研究では4万人というのが定説になっています。そう考えますと、やはり60年前の3月10日の東京大空襲の人的被害がいかに大きかったかがわかります。10万人の死者が出たわけですから、ドレスデン空襲の2倍を超える死者が出たわけです。死者の数だけで、悲惨さに差をつけることはできませんが、米軍のテロ爆撃がいかにすさまじかったかを、物語る数字です。

私は、ドレスデンで聖母教会が再建されたことは、あの戦争の暴力に対抗する人智を象徴するような気がして、とても嬉しく感じています。いつの日かこの目で見たいと思っています。